アスリートにおける睡眠の重要性

2021年5月26日

スポーツファーマシストHP参照

みなさんはスポーツファーマシストという存在をご存知でしょうか?

 

薬剤師の方々は

「もちろん知っているよ!」

と答えてくれるでしょうが、

 

一般の方々や他の医療職の方々では知らない人も多いかと思います。

 

スポーツファーマシスト方々は

主にアンチ・ドーピングに関する情報を啓発しております。

 

積極的に活動されている方はチームに入ったりして、

サプリメントや薬がドーピングに引っかからないかどうかをフォローもしています。

 

今回はそんなスポーツファーマシストの方々に向けて

アスリートの睡眠についてや

パフォーマンス向上のアドバイス

について紹介していきます。

アスリートにおける睡眠とパフォーマンスの関係

年齢別睡眠時間

まずこちらは一般的な年齢別の推奨されている睡眠時間の表です。

 

アスリートは10代から30代が多いと思われますので

7〜8時間は一般的に必要な睡眠時間となるでしょう。

 

では次にアスリートではどれくらいの睡眠時間が必要なのでしょうか?

 

アスリートにおける推奨睡眠時間

アスリートは一般的な人よりもたくさんのエネルギーを使って

競技に打ち込んでいるため睡眠時間も多く必要な傾向にあります。

 

ある研究では

睡眠時間が平均8時間以下の選手は8時間以上確保している選手と比べて

スポーツ障害(怪我)のリスクが1.7倍になるというデータも出ています。

 

特に6時間以下の睡眠時間に着目すると

疲労を原因として負傷のリスクが飛躍的に高まることも言われております。

容易にイメージは湧くと思いますが

睡眠不足は怪我に直結しますのでアスリートは十分な睡眠時間を確保して欲しいですね。

 

推奨睡眠時間としては

8.5時間〜9.5時間

くらいは睡眠時間をとって欲しいと思います。

 

アスリートの睡眠時間の実際

では実際、

アスリートの平均睡眠時間はどれくらいなのでしょう?

  • 男性:7.2時間
  • 女性:6.9時間

 

ハードな現代社会では8時間以上の睡眠時間を取るのは難しい所ですが

もう少し睡眠時間の確保を意識的にして欲しいとは個人的に思う所です。

 

睡眠時間とパフォーマンスの影響

先ほどまでで理想の睡眠時間について紹介しました。

では次に睡眠時間をしっかり確保することでパフォーマンスにどれほど影響するかについて紹介します。

 

スタンフォード大学の研究で

大学のバスケットボール部員に毎日10時間以上の睡眠を1ヶ月半にわたって取るようにし、

睡眠時間を延長する前と後でどれほどパフォーマンスが向上したかを出した研究があります。

 

その結果、

ダッシュの速さ、フリースロー、3ポイントシュートの成功率で有意な向上が見られ

普段の練習や試合のやる気も上がったという結果が出ております。

また、興味深いのはダッシュの速さは1ヶ月半の間で徐々に早くなっております。

 

これは2、3日しっかり寝たからといって睡眠不足や疲労の回復ができていないということであり、

規則正しく毎日睡眠時間を確保することが大切ということになります。

 

余談ですが、

テニス選手のフェデラーは12時間の睡眠時間を確保していたと言われておりますし

野球の大谷翔平選手も高校生の時から睡眠時間を意識的に取るようにしていたと言われております。

 

睡眠改善方法

睡眠障害対処 12の指針

睡眠の質を向上するに関しては

一般の人もアスリートも変わりはないと考えられます。

 

したがって、

入浴をする

寝る前の光を避ける

寝室環境を整える

 

などの対応で睡眠の質を向上していただければと思います。

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寝具・寝衣

次に寝具です。

まず、マットレスは筋肉質であるアスリートの体質を考えると

適度に硬いマットレスの方が良いと考えられます。

 

マットレスがフカフカすぎると寝返りがうまく打てず睡眠の質が下がる可能性があります。

(寝返りは体温調節や睡眠段階の移行において重要な役割をしている)

 

次に着衣は絹などの天然繊維のものが好ましいでしょう。

また、リカバリーウェアなどの一つの選択肢にはなるかもしれません。

まとめ

今回ははアスリートの睡眠時間や怪我を減らし

パフォーマンスを上げるためのアドバイスについてでした。

 

今回、アスリートの睡眠についてご教授いただいた

岡田医院の岡田有史先生並びに

この会に招待していただいたドーピングゼロ会を運営している吉田先生

にはこの場を借りて御礼申し上げます。

 

次は

スポーツファーマシストのあなたがより活躍できる

アスリートに対しての睡眠薬のアドバイスや

睡眠薬がドーピングに引っかかるのかどうか?

について紹介したいと思います。